本記事は【プロが解説する、車のエアコンガスの正しい抜き方】の続きです。
クーラーガスを入れる前には必ずガス抜き作業を行ってください。
ほとんど入っておらず、クーラーが効かない時でも「抜ききる事」が重要です。
クーラーガスの正しい入れ方
必要な道具
- マニホールドゲージ
- 真空ポンプ
- お湯
クーラーガス交換にはこの2つが必須です。
セットになって安くなったものが¥10,000円ほどで購入できるので、そちらの方がお得でしょう。
お湯は、クーラーガスを入れる際にクーラーガス缶を温めるために必要です。
車のクーラーガスを正しく入れる手順
① 黄色いホースに真空ポンプを接続する
真空ポンプを使い、ガスパイプ内を真空状態にすることが目的です。
パイプ内に空気が残っているとクーラーガスが入っていかず、エアコンが効かなくなります。
② Lo(低圧)、Hi(高圧)ともにバルブを開け、真空ポンプを作動させる
真空ポンプを動作させ、パイプ内の空気を抜きます。
この時マニホールドゲージのメーターがマイナス方向に振れっぱなしになるはずです。
15分ほど真空ポンプを作動させましょう。
③ Lo(低圧)、Hi(高圧)ともにバルブをしっかり閉め、真空ポンプを外す
真空ポンプを外す前に、2つのバルブをしっかり閉め真空状態を維持します。
バルブを閉めたら真空ポンプを外します。
真空ポンプを外しても、マニホールドゲージのメーターはマイナス方向に振れた状態で維持されているはずです。
真空ポンプを外した状態で10分ほど放置します。
もしこの間にメーターがマイナスから動く場合は、ガスパイプに漏れが発生しているので、これを修理しなければいくらガスをチャージしても無意味ですから注意しましょう。
④ 黄色いホースに新しいクーラーガス缶を接続し、開封する
黄色いホースに新しいクーラーガス缶を接続します。
クーラーガス缶はマニホールドゲージに付属している缶切りバルブを使用して接続します。
缶切りバルブは、クーラーガスを接続してから、穴をあけ開封できるものです。
ガスが漏れないようしっかり接続しましょう。
クーラーガス缶を接続したら、クーラーガス缶に穴を開け開封しましょう。
⑤ エア抜きを必ず行い、バルブを開放する
マニホールドゲージにあるエア抜きを指で押し、プシュっとクーラーガスが少し出てきたら、バルブを開放します。
バルブを開放するとガスパイプにクーラーガスが入っていきます。
クーラーガスを入れ始めると同時にエンジンをかけ、クーラーを動作させ「最低温度に設定」してください。
こうすることでクーラーガスが入っていきやすくなります。
また、クーラーガス缶がどんどん冷たくなっていきます。
手で触っていられない程冷たくなるはずで、缶が冷たくなるとクーラーガスが入っていきにくくなります。
クーラーガス缶の減りが遅くなってきたら、クーラーガス缶をバケツに入れたお湯に浸けるとガスが入りやすくなります。
⑥ クーラーガス缶が空になったら、バルブを閉めてから缶を交換
車種によってクーラーガスの必要量は違いますが、1本で足りる車はないはずです。
乗用車でも軽自動車でも大体2~3本は必要(ボンネット裏に必要量が記載)ですから、缶を付け替えなければいけません。
クーラーガス缶が空になったら、必ずマニホールドゲージのバルブを両方ともしっかり閉め、クーラーガスを付け替えましょう。
付け替えたらバルブを開放します。
クーラーガス缶の交換作業中もエンジンはかけっぱなしでOKです。
⑦ クーラーガスが適量入ったら、バルブを閉めてマニホールドゲージを車から外す
クーラーガスを適切な量入れ終わったら、マニホールドゲージのバルブを閉め、車から接続を外します。
車の接続部分は弁になっているので、単純に外すだけで漏れたりはしません。
元付いていた水色のキャップを必ずしておきましょう。
⑧ 残ったクーラーガスは缶切りバルブを閉め、装着したまま保管する
クーラーガスが缶に残っている場合は、缶切りバルブを閉め、放出されない状態にしてから黄色いホースから取り外します。
缶切りバルブを外してしまうとクーラーガスが噴出するため、缶切りバルブを付けたまま保管しましょう。
⑨ 車のクーラーガスチャージが完了
以上が車のクーラーガスの正しい入れ方になります。
まとめ
クーラーガスのチャージ方法は、人によって若干方法が違います。
Loから徐々に入れる方もいれば、私のように同時に入れる方もいます。
基本的には入ればいいですから、方法に違いがあってもやることは同じですけどね。